ServiceNowインスタンスのアップグレードについて[備忘録]

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この記事はServiceNowインスタンスのアップグレードを実施した記録です。
これからServiceNowのアップグレードをする開発者と自分自身に向け、概要と必要な情報の場所を記録しています。
SaaSサービスの仕様は頻繁に変わります。
最新の情報にアクセスしやすいよう公式ドキュメントのリンクを配置しています。

この記事は2020年3月に公開されました。

参考にする場合は情報が古くなっている可能性に留意してください。

目次

パッチとアップグレード

ServiceNowはSaaS型の企業向けITサービスマネジメントシステムです。
インスタンスと呼ばれる単一のテナントアーキテクチャで動作し、定期的な機能拡張やセキュリティ・バグフィックスを含むアップデートが配信されます。
アップデートにはパッチとアップグレードがあります。
・パッチ
間隔:不定期
内容:セキュリティパッチやホットフィックス
・アップグレード
間隔:2四半期(半年)ごと
内容:セキュリティパッチやホットフィックスを含む大規模な機能追加
パッチとアップグレードについての詳細は、こちらの記事を参照してください。

バージョンとリリース間隔

ServiceNowのバージョンは主要都市の頭文字がアルファベット順になるよう命名されており、2021年Q3のリリースバージョンはRomeです。新しいバージョンが2四半期ごとにリリースされます。

直近3年間のバージョン履歴

サポート範囲

ServiceNowのサポート対象は最新のバージョンとその一つ前までです。
ex:現在の最新バージョンがRomeであれば、サポート対象はRomeとその一つ前のQuebecとなります。
ServiceNow開発者はサポートを受けるために、バージョンを最新かその一つ前に保つ必要があります。
これは1つのインスタンスに対して、年に1回以上のアップグレードが必要なことを意味しています。

アップグレードの方法と手順

方法

各バージョンのリリースごとに提供されるリリースノートにアップグレードの手順とチェックリストが用意されています。
特にカスタマイズをしているアイテムに影響がないか注意します。

手順

おおまかに下記の流れでアップグレードを実施します。

1.リリースノートの確認し、アップグレードを計画
2.開発/検証インスタンスのアップグレードと競合の解決、テスト
3.本番インスタンスのアップグレードとUAT

1.リリースノートを読み、アップグレードを計画

アップグレードに関わるメンバーを集め、プロジェクトチームを作ります。
バージョンアップ後にサポートされなくなる機能に、現在使用中のものが含まれていないか確認します。
アップグレードの日程や連絡体制、競合解決のルール、関連システムへの影響などを設定・調査します。

2.開発/検証インスタンスのアップグレードと競合の解決、テスト

開発/検証インスタンスでアップグレードを実行します。
更新セットを作成し、コンフリクトの解決を記録します。
すべてもしくは優先度の高いコンフリクトを解決したあと、テストを実施します。
必要な修正があれば更新セットに含めます。

3.本番インスタンスのアップグレードとUAT

本番インスタンスをアップグレードし、更新セットをコミットします。
ユーザー受け入れテストを実施し、問題があれば修正します。

ポイント

    • アップグレードは計画された日時と内容でシステムにより自動実行されます。
      計画された変更要求に対して、HiPortalの管理コンソールからは直前の変更や中止はできません。
    • サポートが必要な場合、サポートの契約内容や対応可能時間、言語を確認しておきます。
    • コンフリクトの解決にはカスタマイズ内容の理解が必要です。
    • 本番環境でしかテストできない固有の機能がないか注意します。
    • わずかな(切り戻しが発生す場合はもっと多くの)ダウンタイムが発生します。

まとめ

アップグレードに必要な情報はすべてServiceNowの提供する公式ドキュメントに記載されています。
常に最新のドキュメントを参照し、アップグレードを実施してください。

この記事に間違いや誤解を生む表現を見つけた場合はコメントでお知らせ頂けましたら幸いです。

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